踊る大捜査線のあの人の階級はどれ?日本の警察の階級についてまとめてみた
警察といえば、階級が全てというほど階級社会で成り立っていると言われている組織です。
『踊る大捜査線』では警視庁の刑事と所轄の刑事の対立が描かれていましたが、実際にはそこでの対立はなく、あくまで力を持つのは階級が上の人…というのが現実らしく、そういう意味でも階級社会の一面が垣間見れます。
そこで今回はそんな日本の警察の階級について解説するとともに、『踊る大捜査線』の登場人物がどの階級にいるのかについてもご紹介していきたいと思います!
警察の階級について
日本の警察には9つの階級があります。
ちなみに日本の警察の中でただ一つ、警察庁長官のみは階級に属していない…なんて豆知識を先にお伝えしておきます。
そんな日本の警察の階級は上から
- 警視総監
- 警視監
- 警視長
- 警視正
- 警視
- 警部
- 警部補
- 巡査部長
- 巡査
という風にあります。
それでは順を追って解説していきたいと思います!
警視総監
警視総監とは、警視庁のトップであり、なおかつ日本警察の最高位の階級になります。
定員は1名で、職務としては警視庁の事務を統括し、所属の警察職員を指揮監督したり、警視庁の警視以下の階級にある警察官及びその他の職員を任免することなど多岐に渡ります。
『踊る大捜査線』では、「秋の犯罪撲滅スペシャル」に登場し、すみれと純子の接触を抑えよと室井に指示を出した川野純一郎がこの役職に就いています。
警視監
警視監に属している階級は以下になります。
- 警察庁次長・局長・審議官・部長・主要課長
- 警察大学校長・副校長
- 管区警察局長
- 皇宮警察本部長
- 警察大学校長
- 警視庁副総監・主要部長
- 主要警察本部
警察官たる警視監の定員は38名、警察庁職員たる警視監の定員は皇宮警視監を除いた上で警視長と合わせて41名と、それぞれ異なっています。
『踊る大捜査線』では室井慎次が劇中のみ存在する架空の役職・警察庁長官官房審議官に劇場版最終作「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」時点で就いており、この階級にいます。
その他にも、室井のライバル的存在である新城賢太郎もこの警視監という階級に属しています。
上を目指すといっていた室井さんが、実は警視総監のすぐ下の階級にまでのぼり詰めていたなんて…と思うと室井さんの意志の強さを感じれますね!
警視長
警視長に属している役職は以下になります。
- 警察庁内部部局課長・参事官・管理官
- 管区警察局部長・学校長
- 警察大学校部長
- 警視庁部長・主要参事官
- 方面本部長(一部)
- 警察本部長
- 警察本部主要部長
ちなみに警視長という階級は、ノンキャリア警察官の最高階級でもあります。
『踊る大捜査線』では湾岸署署長だった神田総一朗がこの階級に属しており、その他にも劇場版2作目では警視正だった沖田仁美も「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」終盤の警察庁組織改革審議委員会委員として取材を受けていた時には警視長に階級が上がっています。
警視正
続いて警視正には以下の役職が属しています。
- 警察庁内部部局室長・理事官
- 管区警察局部長・主要課長・管区警察学校部長
- 警察大学校主任教授
- 警視庁参事官・主要所属長
- 方面本部長
- 警察本部部長・主要参事官・主要課長・首席監察官
- 市警察部長
- 大規模警察署長
国家公務員試験(I種試験)に合格し警察庁へ採用されたキャリア組の警察官は、採用後15年以降で順次昇任し、国家公務員試験(II種試験)に合格し警察庁へ採用された準キャリア組の警察官は、採用後25年以降で順次昇任します。
なお、ノンキャリア(各都道府県警察に地方公務員として採用された警察官)は最速で昇任しても50歳代からとなっており、ここでもキャリアとノンキャリアで昇任のスピードが違うというのがわかります。
「踊る大捜査線」では、「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」にて初登場した沖田仁美や、「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」ラストにて湾岸署の新署長になった真下正義、同じく湾岸署副署長だった秋山晴海、SATの中隊長だった草壁中などがこの階級にいます。
警視
警視には以下の役職が属しています。
- 警察庁内部部局課長補佐・課付
- 管区警察局課長・調査官・管区警察学校教授
- 警察本部参事官・所属長・管理官・係長
- 警察署長・副署長・主要警察署管理官・課長
警視の割合は警察官全体の約2.5%となっています。
「踊る大捜査線」では、退職した秋山の代わりに副署長に就任した袴田健吾やSIT係長の木島丈一郎、警視庁警備部特科車両隊爆発物処理班の班長だった眉田克重、「逃亡者 木島丈一郎」に登場した稲垣憲次などがこの階級にいます。
警部
警部には以下の役職が属しています。
- 警察庁内部部局係長
- 管区警察局課長補佐・係長
- 主要警察本部係長
- 警察本部課長補佐
- 警察署・副署長・次長・課長・課長代理
- 執行隊中隊長
警部の定員は都道府県によって異なりますがが、概ね警察官全体の5~6%程度で、実務上は内部部局にある場合は本部係長、現業部局にある場合でも直接に現場に携わる事は少なく、現場指揮を統括する立場となる職位だそうです。
ちなみに警部に昇任した都道府県の警察官は、警察大学校の警部任用科で4か月の教養を受けることとなっているとのこと。
「踊る大捜査線」では、「踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件」にて湾岸署刑事課課長に昇進した魚住二郎や、「歳末特別警戒スペシャル」で初登場した杉並北警察署の篠原浩三などがこの階級に属しています。
警部補
警部補には以下の役職が属しています。
- 警察庁内部部局係長心得
- 警察本部係長・主任
- 警察署課長代理・係長・班長
- 小隊長
警部補の特徴としては、取調など調書作成、身柄の引き渡し、各種令状請求ができるようになります。
警察実務ではチームリーダーとして現場責任者的な役割を担うのもこの階級の特徴ですね。
「踊る大捜査線」でいうと、湾岸警察署刑事課強行犯係係長に昇任した青島俊作や湾岸署刑事課盗犯係係長の中西修などがこの階級に属しています。
ちなみに、真下はテレビ版第1話の時点で警部補だったので、青島は10年近くかけてようやくテレビ版第1話の時の真下と同じ階級になった…って思うと、キャリアとノンキャリアってこんなに昇任に違うのか、と。。。(^^;)
巡査部長
巡査部長には以下の役職が属しています。
- 警察署主任
- 班長
- 分隊長
巡査部長は、警部・警部補などの上司の補佐、新任者等の指導などといったものが職務となります。
「踊る大捜査線」では、テレビシリーズ時の青島、恩田すみれ、篠原夏美、和久伸次郎、柏木雪乃、緒方薫、森下孝治などといった湾岸署の大半のメンバーがこの階級に属しています。
巡査
最後に紹介するのが、警察階級の中で一番下の階級でもある巡査。
巡査の階級に属する役職は以下になります。
- 係員
都道府県警察採用試験に合格した人は学歴に関係なく最初は全員この階級に属しています。
巡査は各種令状の請求・告訴・告発・自首を受けたり調書作成をしたりすることは出来ません。
そして、全警察官の約31%がこの巡査に属してもいます。
「踊る大捜査線」でいうと、劇場版3作目「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」から登場している栗山孝治がこの階級に属しています。
※巡査長
また、警察の9階級以外にも、巡査部長と巡査の間にあたる職位として巡査長なるものもあります。
この巡査長は、通常の係員(巡査)として勤務するほか、巡査長でない巡査の指導にもあたるのが特徴です。
巡査が“係員”とされるのに対し、“指導係員”と称されることもあるそうです。
「踊る大捜査線」では、和久平八郎がこの職位に就いていました。
まとめ
以上が警察の9階級についての簡単な概要でした!
「踊る大捜査線」の青島と室井って、劇場版最終作の時点で6階級も差があったのかと思うと、室井さんって本当に偉くなったんだなぁ、と思わされますね(^^)
そして、青島の先輩として青島に刑事とはなんたるかを教えていた和久さんが、意外にも階級でいうと巡査長だったんだ、という発見もありました!